為五郎の悪事(清水次朗長伝)

為五郎の悪事

石松殺しから三日後の昼、天竜川の川端の本座村為五郎のところへ都鳥一家七人がやってきた。
都鳥が尾張街道から来たことを言い当てる為五郎。
石松殺しの一件も知っている。
吉兵ヱ、とぼけるが無駄。
為五郎は殺された石松の脇で、小松七五朗から事の次第を聞いていた。

話をしていると、表で涼んでいた都鳥四天王の一人、伊賀蔵が慌ててやってきて、
大変だ、清水が来た。
為五郎が確認すると、確かに次朗長一行が向こうから歩いてくる。
吉兵ヱに恩は無いが、吉兵ヱの親、都鳥源八に恩がある為五郎、今日は都鳥の味方になるよ。

七五朗が清水に報告に行ったとして、それから来たなら着くのは明日の朝。
それに、ゆっくり歩いているところを見ると、石松が殺されたのを次朗長は知らない。
とりあえず都鳥を藤棚の下の物置に隠す。

到着した次朗長一行をもてなす為五郎。
次朗長は、保下田の久六と代官竹垣三郎兵衛を斬って、旅から旅へ廻っていた時、ここに三日世話になった礼だと為五郎に三十両渡す。
三十両もらって嬉しい為五郎、石松が殺された話をした。
驚く一行。


「為五郎の悪事」の口演は、中途半端なところで終わっています。
次朗長伝を一躍有名にした神田伯山が為五郎の遺族に訴えられ、裁判で負けて、この口演が出来なくなってしまいました。
そこで、東海遊侠伝からあらすじを抜き出しておきます。

為五郎の悪事の続き


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