Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd"> 悩みについての話 Part 8

あさぎのラジオ

FMで、阿川佐和子さんと大竹まことさんのTVタックルコンビが司会を務める「とことんNIPPONウォッチャー」という番組があります。毎回、様々な分野のゲストを迎えて、その分野の話を解り易く聞き出す形式の番組ですが、とても面白いので毎回聴いています。
このページは、2005年7月2日に放送された番組から、インタビュー部分をテキストに起こしてみました。
悩みについての話 Part 7

悩みについての話 Part 8

加藤:これね、一番大変なのは、相応しさってことなんですよ。これは理屈じゃないですから。

阿川:相応しい

加藤:相応しい、はい。要するに、相応しさって判んないですよね、今日、こうしてお邪魔してますけど、なんとなくネクタイしてきますけど、これ僕がパジャマで来ても、要するにディレクターの方と約束したのは、何を約束したかというと、何時に来なさいと、何時頃までですと、ここの約束をしましたけれど、どういう服装で来いって約束してないですね

大竹:してないです

加藤:だから僕はタキシード着てもいいし、どてら着てきてもいい、パジャマでもいいわけですよ。それで何か言ったら、そんなこと何も約束してなかったじゃないか、自由だろ?

大竹:前ね、番組でSMの女王様を呼んだら、ネグリジェで来ちゃったことがあってね

阿川:こわ〜

大竹:もう怖かったです、やっぱり。

阿川:怖かったんですか?大竹さんでも?

大竹:ネクタイ締めろとは言わないけど、普通の服で来てほしかったですね

加藤:だから、相応しさっていうのは、個々の合意にだけじゃなく、あらかじめの合意なんですよ

大竹:そうですね

阿川:すいません、Tシャツで来ちゃって

加藤:いえいえ、Tシャツじゃなくて(笑)、あらかじめの合意が判んないんです。だから普通の社会生活が

大竹:それはもう、悩みの相談というよりか、精神の相談じゃないですか、だって

加藤:そうです。そういうことです

大竹:ねぇ。悩みじゃないですよね。

阿川:精神科の仕事ですよね

大竹:人とのバランスが取れないことだから

加藤:バランスが取れないことから、友達ができない、恋愛が上手くいかない、

大竹:社会性がない

加藤:人と接するのが嫌で引き篭もっちゃうと

阿川:そういう人は雑駁な言い方をするとあれですけど、昔に比べて増えてるんですか?

加藤:増えてます

阿川:激しく増えてますか?

加藤:激しく増えてます。

大竹:そういう人にはどうしたらいいんですか?

加藤:いや、どうしたらいいって、どうしようもないですよ。

大竹:どうしようもない

加藤:先ず第一に、増えてる

大竹:距離感の無い人に「お前は距離感が無いんだ」って言っても判らないですね

加藤:そうです。距離感そのものが解らない

大竹:距離感の意味が解んないんだから、距離感が無いんだって言われても、「何ですか、それ?」

阿川:歩く距離3メートル

加藤:最初に戻っちゃうんですけど、親子関係で距離感というものを掴むと、親子関係で近い距離感となると、こういうことは家で言ってもいいと、だけど、外で言っちゃいけないと、こういうことはおかあちゃんには言ってもいいと、だけど隣のおばちゃんにちょっと言っちゃマズイなと

大竹:友達同士はダサイ言葉で話しても平気だけど、上司に向かった時にはちゃんと話をする。それは全部距離感ですよね。

加藤:距離感ですね。で、最初の、一番近い距離感を体験しないから、遠い距離感とか解んないんですよ

阿川:ということは、やっぱり家族の中でそれはもう問題として

加藤:親子で一番、まぁ別に親じゃなくてもいいんですけど、誰か自分を育ててくれる、養育してくれる誰かと、近い距離を体験して、この人にはこんなこと言っていいと、だけど同じこんなことは人には言っちゃいけないと

大竹:僕たちの時代は、変な話ですけど、父親との距離感は他人のようにありましたけど、友人との関係は親密だった。だから、父親とのそんな深い距離感はできてないけど、人との距離感は、逆に、親と遠い分だけ、近い関係が友達とできて、社会に出て上司を見れば、まぁ親みたいなもんだから、関係が遠くなるって、そういう風な意味合いでの距離感は、僕たちは培ってきた

加藤:今の日本で、どこでここが崩れたかというと、上下関係です。上下関係は絶対無きゃいけない。これが崩れちゃった。これが基本です。だから人間関係が崩れてきちゃった

大竹:上下関係が崩れる要因は、能力主義ですか?

加藤:いや、能力主義もあるけれども、友達夫婦とかね、親子は友達のようにとか、これで全部

大竹:ニューファミリー

加藤:そうそう

大竹:田島洋子だ!

加藤:(笑)誰だか知らないけど、要するにこれも

阿川:お父さんが子供のことを「君(きみ)」と呼ぶようになってからおかしいと思ってるんですけど

加藤:あ、それは絶対そうです。だから学生、先生も、友達関係の生徒って、僕は絶対許さないです。全共闘の時にも、学生が話す時、「お前は学生でオレは教授だ。言い方を改めろ。それからだ」

大竹:上下関係できない人はダメですよね

加藤:あのね、教授と学生だって親しくなれるんです。親と子でも親しくなれるんです。夫婦でも親しくなれるんです。要するに、「関係が上下だから親しくなれない」という錯覚が出たんですね。だから、友達親子になっちゃったんです。

阿川:うーーん

加藤:親と子供で親しくなれるんです。先生と生徒で親しくなれるんです。友達は友達で親しくなれるんです。だから、何も友達との親しさと同じ親しさを

大竹:縦に持ち込むことはない。縦は縦の親しさがある

加藤:横は横の親しさがある

大竹:なるほど、それが無くなった

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あさぎのラジオ

contents

悩みについての話

Part 1
Part 2
Part 3
Part 4
Part 5
Part 6
Part 7
Part 8

希望についての話

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