Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd"> 悩みについての話 Part 6

あさぎのラジオ

FMで、阿川佐和子さんと大竹まことさんのTVタックルコンビが司会を務める「とことんNIPPONウォッチャー」という番組があります。毎回、様々な分野のゲストを迎えて、その分野の話を解り易く聞き出す形式の番組ですが、とても面白いので毎回聴いています。
このページは、2005年7月2日に放送された番組から、インタビュー部分をテキストに起こしてみました。
悩みについての話 Part 5

悩みについての話 Part 6

阿川:私の、中東のジョークっていうのがね、物乞いをするようにグータラしている男がね、路上でグータラしてたから、ある賢人がやってきて、「君は仕事をしなさい」。そしたらそのグータラが、「仕事をしたらどうなるの?」、「お金を貰える」、「お金を貰ったらどうなるの?」、そしたら「家を建てられる」、「家を建ててどうなるの?」、「家族を持ってとても豊かになる。美味しいものも食べられる」、「そうなったらどうなるの?」、「あくせく仕事をしなくて、ゆっくりした時間が取れるようになる」、「だったら今のままで充分だ」って。

大竹:落語のネタだよ、それ

加藤:(笑)あのね、成功と絶望とは両立するんですよ。

大竹:えっ?えっ?

加藤:これはフランクリンの言葉ですよ。だから、成功と失敗という軸と、絶望と充足という軸があるから、成功して充足してる人もいれば、成功して絶望してる人もいる。

阿川:ああ

加藤:で、失敗して充足してる、満足してる人もいれば、失敗して絶望してる人もいる。そのとおりだと思うんです。例えばですね、これはラスウェル(フロイトの精神分析学の方法を政治学に導入して、政治行動の実証的研究を行った。権力とパーソナリティの相互作用についての心理学的研究)という政治学者が、「権力と人格」という本を書いて、政治家を研究してる。アルコール依存症は政治家の職業病だって言ってるんですよ。最高権力を持ってもアルコール依存症になっちゃうって言ってる。いかに苦しいかということですよ。

大竹:なるほど

加藤:アルコールなんて好きじゃないですよ、アルコールで楽しくならない。アルコールを毎晩飲んでも

阿川:逃げるんですね

加藤:うん、逃げてるわけです。今が辛くて逃げてるんです。ギャンブルに逃げる、アルコールに逃げる、買い物に逃げる、もういろんな依存症があります

阿川:女性に逃げる

加藤:うん。セックス依存症ってのがありますよ

阿川:セックス…依存症ってなんですか?

加藤:これもうアメリカで、今、正確な数は忘れましたけど、千万人近くは苦しんでるんじゃないでしょうかね。いろんな依存症がでる。それは、もう、不安で、どうしようもなくてそれにすがっていくわけですよね。だから、最高権力者っていうか、政治家の職業病だということを、政治学者の言ってることが絶対正しいとは言うわけじゃないですけど、それなりに政治家をずっと研究した人が、やっぱりこれは職業病だって言ってる。やっぱり不安なんですよ。やっぱりね、力を求めても、大きなことを成し遂げようと力を与えて、それじゃ幸せになれるかというと、与えられなかったと。でもやっぱり、謙遜したら、それなりに大きなことができる。例えば自慢話ってありますよね。

大竹:はい

加藤:自慢話って、オレはすごいってことを言う。けど大体自慢話ってする人嫌われてますよね

大竹:はい。おっしゃるとおりです

阿川:「人間のお喋りの90%は自慢と愚痴だ」って聞いたことがあるんですけど、

加藤:あ、それは面白い話ですよね。だけど、自慢話する人は、好かれよう、認められよう、誉められようとして自慢話をする

大竹:すごいなと思われようと思って

加藤:言ってるんですよ

大竹:で、失敗するわけだね

加藤:でも結果は反発されるだけ

阿川:話せば話すほど嫌われちゃう

大竹:愚痴を言う人はどうですか?

加藤:愚痴は、愚痴を言える関係の中で言ったらば、

阿川:親しくなれる?

加藤:親しくなれるっていうか、そういう親しい関係で言うことはストレス解消になる

阿川:はぁ

加藤:だから、僕が今日、大竹さんにお会いしてですね

大竹:はい

加藤:あのさぁ、もう嫌になっちゃったよ、土地の問題でさぁ

大竹:あははははは

加藤:って言ったら、やっぱり「この人、変な人だな」と思いますよね

大竹:そりゃあまあね、こう、初めての関係でね、仲良くなれば話は別ですけど

加藤:だから仲の良い関係の中で、愚痴はいいんですよ

大竹:(笑)なるほど

加藤:で、悩んでる人っていうのはね、もうこれは、手紙も僕は何万通貰ったか判りませんけど、共通してることがあるんです、悩んでる人に

大竹:なんでしょう?

加藤:これはね、何かっていうと、人間関係の距離が判らない

阿川:ああ〜、それはホントに最近思います

加藤:そうですか

阿川:距離感が取れない人がいる

加藤:距離感が判んないんです。だから愚痴を言っちゃいけないわけじゃないですよ。愚痴を言う関係の人に愚痴を言うのはいいんですけど、距離感が判んないから、初めて会った人に「よぉ」って言っちゃうんですよ

大竹:なるほど

加藤:例えばこういうことです。対人恐怖症の中に、女性恐怖症っていますね。女性恐怖症の人がね、初めて会った女性を、いきなりホテルに誘うってことがあるんです。そうすると、「何が女性恐怖症だ?オレなんてそんなことできないよ」って、そうじゃないんです。つまり、距離感が判らないんです。こういう距離感の人に対して、こういうことを言っていいっていう距離感が全く判らないんです。だから対人恐怖症なんです

大竹:あああ、オレは全部距離感判るから、この女は3回目

阿川:あはははははは

大竹:この女は一ヶ月、この女はすぐって、全部距離感を使い分けますから、私。

阿川:(笑)ものすごい、距離感が卓越してる方なんですね

加藤:大竹さん、まさにそのとおりやってるんですよ。なぜかっていうと、距離感があるから、いかに距離感を縮めるか戦略がある

大竹:戦略がある

阿川:戦略がね

加藤:女性恐怖症でない、普通の男性は、この女性を落とそうと思ったら、戦略を練るわけですよね

大竹:はい

加藤:いきなり誘ったりしないわけです。最初はこういうことを言おう、最初はこういう服で行こう、二回目はこの服にしようと、いろいろ戦略を立てるわけです

阿川:その都度の反応で、おっ、次はこの、第四段階にいけるな、とか

加藤:ていう、そういう

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あさぎのラジオ

contents

悩みについての話

Part 1
Part 2
Part 3
Part 4
Part 5
Part 6
Part 7
Part 8

希望についての話

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