悩みについての話 Part 1
阿川: 阿川佐和子と大竹まこと、「とことんNIPPONウオッチャー」、さて、大竹さん、今日のゲストは人生相談の大家大竹: 鉄人
阿川: 某ラジオ局の人生相談番組を30年間も続けていらして、もちろん回答者としてですけれども、今でも?
加藤: ええ、今でも続けております。
阿川: 加藤締三さんでごさいます。加藤さんは本もたくさん出してらっしゃって、私も買ったことがあるんですけど
加藤: ああ、ありがとうございます。
阿川: 「愛について」とか、愛に悩んでいる時に(笑)。で、本職は早稲田大学の先生でいらっしゃる
加藤: はい、心理学の
阿川: 心理学の先生でいらっしゃる。でも、あの、プロフィールを拝見すると、「百万人の英語」の講師もしてらしたし
加藤: あ、たまたまそれはあの〜、英語が、ラジオで「百万人の英語」っていう番組があったもんですから
阿川: ありましたね
加藤: それで、まぁ、教えてくれって言うもんですから、それでやってただけで
阿川: 教えてくれって言われて教えられるんですか?
加藤: いや、まぁ、たまたま、英語が、あの、まあまあ、ラジオで教えられるくらいは教えられる
阿川: フジテレビの司会番組もしてらして、それがギャラクシー賞かなんかもお取りになっているという
加藤: あ、それは何でしたっけね、「学歴社会を考える」っていうのを某テレビ局で、ええとあれはシリーズで、何回ぐらいのシリーズでしたかね、たぶん十回か、もうちょっとあったかしらないんですけど、それで、それの総合司会と企画で戴きました。
大竹: 自分で悩み相談をお受けになってて、
加藤: はい
大竹: いろんな悩みを受けるんですけど、
加藤: はい
大竹: ご自分自身の悩みっていうのは、それとは別にお持ちになってるんですか?
加藤: ありますよ、全然ありますよ
大竹: ありますか?
加藤: ありますよ、それは、人間で悩みが無かったら大変ですよ(笑)
大竹: それでも、人の相談に対しては、こうこうこうで、こういうことが良いんじゃないか、みたいなことをおっしゃったりいたしますが、自分自身は、心に大きな
加藤: はい、あの〜やっぱり、人間って自分のことは解んないけど、人のことはよく解りますよね。だからやっぱりそれはあの、アドバイスしたりなんかするのはよく出来ますね。
大竹: 自分の悩みは
加藤: これはまた別なんです
大竹: それは失礼ですけど、ホントに聞きたいことなんですけど、それはどうやって解決なさったりしたんですか?
阿川: どれぐらい辛いものだったんですか?
加藤: そうですね、僕は生まれた時、っておかしいんですけど、家庭的にはですね、外側から見ると非常に恵まれている家庭なんですが、内側ではそれほど恵まれてないっていうか
大竹: お父さんの愛情が足りなかったとか
加藤: そういうことです。だからまぁ
阿川: へぇ、でもエリートとして、都立西高から東大に進まれて、早稲田の教授になられて、外国にもいらして、それでもお父さんと上手くいかない
加藤: いや、じゃなくて、小さい頃、上手くいかなかったっていうよりも、もう、ホントに従順で、全て従っていたわけです
阿川: 家族が
加藤: ええ、家族が。だから、ようするに、俗な言葉でいえば、自我の確率ができていない
阿川: じゃあ、お父さんが「こうするな」とか「こうしろ」って言えば、「はいっ、はいっ」って
加藤: はい
阿川: ご兄弟は
加藤: 兄弟はですね、六人兄弟の一番末っ子なんです
阿川: ああ〜、じゃ、大事にされたけれども
加藤: いや、大事にされ・・・なかったですね。ていうのはね、一番下ですから、なんか要するに全て家の矛盾は、全部一番下に来て解決すると、それを全部自分が「はいっ、はいっ」ってやってたもんですから