Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd"> 希望についての話 Part 2

あさぎのラジオ

ラジオ版「学問ノススメ」 2006年5月13日の放送から。
希望についての話 Part 1

希望についての話 Part 2

蒲田:さあ、今回出版された本、「希望学」では、2005年5月に、20代〜40代の900人の方を対象に行われた、希望についてのアンケートの結果を元に、希望についてのデータ分析が行われていますが、このデータ分析についてもお伺いしていきたいと思います。
どういったものが出てきました?


玄田:例えばさっきの話もそうですけど、小さい頃の希望って叶うのか?って思うんですよね。蒲田さんは、小学校6年生くらいの時に、何になりたいと思ってましたか?

蒲田:小学校6年生くらい、…野球選手でしたね。

玄田:やっぱり野球選手。僕もそうでした。

蒲田:中学になって、外交官になりましたね。

玄田:へえ、じゃあやっぱり叶ってないですよね。「僕は小学校6年生の頃の夢が叶いました」っていう人は何割くらいだと思いますか?

蒲田:小学校6年の時の夢を叶えてる人?1割くらい?

玄田:あ、正解。8%。

蒲田:あ、8%。1割満たないですね。

玄田:ええ。中学3年生の希望について叶ったという人は15%くらいいる。

蒲田:ほお。

玄田:これだけ結果を見るとね、「なんだ、夢ってやっぱり叶わないじゃないか」って、きっと思うと思うんです。

蒲田:そうですね。野球選手になれないし、外交官になれないし。

玄田:でも、もう一個、調べてみて、ああと思ったのは、今、仕事にやりがいをお持ちですか?

蒲田:私?はい、持ってます。

玄田:ねえ、やりがいがある人。一方で今、やりがいを持てない、まぁ下流社会とか色々言われたり…。
実際調べてみたら、かつて夢や希望を持っていたほど、仕事にやりがいがある人が多いんですよ。なぜ、やりがいに繋がるんだろうって、そう思ったんですね。調べてみたら、だからさっきの野球選手になりたいって希望が、なれなかったけど、さっきの、途中で芝生の職人みたいに変えていくことができた。そういう人がその中で、ああ、野球選手は無理だけど、これだったら出来るんじゃないかという、こう、学んでいくんですね。軌道修正していく。だから、昔の夢は叶わなかったんだけど、別の夢にうまく変えていくことが出来た人、そういう力や行動力を持っていた人ほど、やっぱりやりがいに繋がってるんですよ。
最近中学生や高校生に喋ることが多いんですけど、希望を叶えることだけが大事なんじゃない。そこで、希望ってのは多くの場合、挫折や失望に変わるんだけど、挫折してみないと見えない、ホントの自分の向いてる事、やれる事ってのが見えてこないんだと。実際調べてみると、希望が挫折や失望に変わっても、そこで上手く自分が軌道修正できた人が、やりがいに繋がってるんだよ。それは事実なんだ。データがあるんだ。そんなことが示されるんですね。


蒲田:ははぁ。

玄田:で、こういうのね、とっても大事な事なんじゃないかと思うんですね。ただ根性論で「希望を持て!」って言われたって、そんなこと言われたってって思うじゃないですか。ちゃんと事実があるんだ。そんなことを示せたアンケートだったんですね。

蒲田:なるほど。希望を持つことによって、それが叶う叶わないは別としても、次に繋がっていく意味があるということなんですね。それがデータとして解ってきた。

玄田:そうなんです。他にも色々、恋愛のことも調べてみたんですよ。調べてみたらショックだったのは、20代の男性とかでね、恋愛とか結婚に希望を持ってない人が、ものすごく多い。どうせ無理なんだとかって。その中のほとんどっていうか、半数以上がね、過去に失恋とかの経験を持ってないっていう結果がでてきたんですね。

蒲田:ちょっと待ってください。失恋してないのに、結婚できないだろうって思ってるんですか?

玄田:勝手に思ってる。勝手にって言っちゃいけないかもしれないけど。
失望と希望ってセットでね、裏表でね、ちゃんと失恋してみたり、失敗してみないとホントの希望って持てないんじゃないかって。どうせ失敗するからダメなんだって、失敗もせずに諦めるよりは、捨て身で恋をするとかね、そういう経験ありますよね。


蒲田:ありますね。大失恋、ありますね。

玄田:ねえ。だから今、希望も無いのかもしれないけど、ちゃんとした失敗ができてないのかなって。失敗しながらでしか学べないことって、痛みを覚えながらもね、こうすれば自分はもっと上手くできるんじゃないかとか、学んでいくと思うんですよね。だから、恋愛のためにも失恋が必要だなんてことも、このデータから出てきたりして。
あとは、希望を持っている人で、すごく面白かったのは、友達が多い人が多いんですよね。今希望が持てないっていう人は、ずっと、ある意味では考えてるんですよ。ただ、自分ひとりで考えてもね、なかなかホントに自分が何ができるかとか、何が向いてるかって解らない。色んな友達、歳が同じ人もいれば、全然歳が違う人もいる。趣味や価値観が違う。色んな友達と話したり付き合う中で、ああ、こんなことってすごいじゃないとか、これだったら僕にも出来るんじゃないか、わたしにもやれるんじゃないかっていうのは、色んな他人、知り合い、友達との関わり合いの中で初めて見えてくるものであって、そういう色んな友達を作るってことが、今、希望が見えない時代の中で、自分がやるべき事、ホントにこれから人生の中で具体的に、何かしていきたいって希望を見出す上で、大事なんだってことがデータからでてきて、そういう意味じゃ面白いアンケートです。そういうことを希望学って本で紹介してるんです。


蒲田:面白いですね。それは、新密度なんかはどうなんですかね?

玄田:僕は、これまで、まだまだ研究中なんですけど、「ウィークタイズ」って言葉があって、「ウィーク」って「ウィークポイント」の弱いっていう意味、「タイ」は絆っていう意味ですね。「弱い絆」。つまりね、いつも会う仲の良い友達とか、いつも携帯でやりとりしてる友達もいいんだけど、たまにしか会わないくらい、ゆるく繋がって「たまにはどう?」なんて言ったりして、けど信頼してて色んな事を話す。たまに会う人って自分と違う世界に生きてることが多いんですよ。そういう人と会うと、ショックを受けるんです。あ、こんな世界があるのか。これだったら自分が出来るんじゃないか。実際、転職とか独立で成功してる人を調べてみると、そういうゆるい友達からの何気ない一言からね、決めた人のほうが上手くいってることが多いんですよ。そう考えるとこれからの希望の問題もそうだし、仕事とかもそうだけど、ホントに今自分がやりたい事、やるべき事が、今、なかなか見えない。そういう時には自分ひとりだけで考えるんじゃなくて、ゆる〜い、色んな緩やかな人間関係を持つこと、「ウィークタイズ」ってことが大事なんじゃないかなって、希望学の中でも考えてるんですけど。

蒲田:なるほど。ちなみにそういった色んなアンケート結果、玄田さんご自身に投影するとどうでしょう?

玄田:えへへへ。なかなか難しいんですけど、みんな期待してくれてるんです。「希望学」なんて、そんな怪しげなもの、どうせ無理だよなんて言う人もいるんですけど、「面白いじゃない、やってみたら」って、期待してくれる。希望にはね、期待って必要なんですよ。このアンケートにも出てくるんですけど、誰かに期待されるからこそ、期待に応えたい、期待を叶える事が自分の希望なんだってことが見えてきて、誰からも期待されない人生って苦しいじゃないですか。「期待しますよ」なんて言われたら、「頑張っちゃおうかな」なんてね。
ちょっと偉そうなことを言うなら、学問ってやっぱり遊びだと思うんですよ。あまり難しく考えすぎない。知りたいならやってみればいいじゃないか。ダメだってしょうがないじゃないか。やりたいからやってみる。上手くいかなければ、そこからまた考えていけばいい。そんなことを考えさせてくれる緩やかな期待もあって、希望学に対しては、皆さんの色んな応援があるのはありがたいなぁと、個人的には思ってます。

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あさぎのラジオ

contents

希望についての話

Part 1
Part 2
Part 3
Part 4

悩みについての話

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